気候が良い季節には、キャンプやバーベキューがおすすめです。
自然を眺めながら空の下で食べるごはんは、何事にも代えがたい満ち足りた時間になります。そんな時に食べるものは、やっぱり特別なものがいいですよね。炭火焼肉は、薫り高く旨味たっぷりの味わい。普通の焼肉とは一味違います。今回はそんな炭火焼肉のコツを炭の種類から、肉の下準備まで、徹底解説!炭を効率よくおこす方法は?どうやって香ばしい炭の香りを付けるの?そんな疑問にもお答えします!炭火焼肉をマスターして最高のバーベキューにしましょう!

まずは炭を知ろう
木炭ってどんな燃料?

炭火焼肉でよく使用される木炭は、木を特別な方法で燃やして作る炭のことです。「炭焼き窯」と呼ばれる大きなかまどに入れて酸素を減らした状態でじっくり焼くと、煙や水分がなくなり、軽くて真っ黒な炭になります。この木炭は、私たちが生活で活用する燃料として大変優秀です。
火力があり、持続性も高い
木炭は、通常の薪よりも高温で燃えるため、調理や暖房に最適です。特に日本の伝統的な炭火焼きは、木炭の高い燃焼温度を活かした調理法で、焼き鳥や魚を炭火で焼くと外はカリッと中はふっくら焼き上がります。また、木炭は一度火がつくと、長い時間燃え続けます。そのため、バーベキューや暖炉で使うと、少ない炭でも長時間暖かい火を楽しめます。
煙やにおいが少ない
木炭は、水分や不純物が少ないため、薪を燃やした時と比べ、燃焼時に煙や臭いが非常に少ないという特性を持ちます。これにより、火鉢などは室内でも使用でき、調理では食品の風味を損なわずに仕上げることができます。
軽くて持ち運びやすい
木炭は炭化する過程で内部に空隙が多くできるため、非常に軽量です。このため、持ち運びやすく、キャンプやアウトドア活動などでの使用にも適しています。
耐久性が高い
木炭は炭素を主成分とするため、長期間保存しても腐食しにくいという特徴があります。さらに、湿気を吸収しにくいため、乾燥した状態であれば長く保管することが可能です。
バーベキューに適した炭の種類は?

木炭には、大きく分けて白炭、黒炭、おが炭があり、それぞれに特徴があります。火力の強い白炭や手軽に使える黒炭など、目的に合わせて木炭を選ぶと生活の中で役立ちます。
1. 白炭(しろずみ)
白炭は、火力が強くて燃焼時間も長い、非常に質の高い木炭です。炭焼きの最後に空気を入れて一気に温度を上げ、灰をかけて冷やすことで表面が白っぽくなります。日本では、備長炭(びんちょうたん)が有名です。
- 特徴: 硬くて燃えにくいが、一度火がつくと長時間燃え続ける。備長炭は突然高温になると爆ぜやすいのでゆっくり温めて着火するよう注意が必要
- 使い方: 高級な料理(焼き鳥や炭火焼きステーキなど)や、茶道の炭火によく使用される
2. 黒炭(くろずみ)
黒炭は、普通の木をじっくりと時間をかけて焼いて作られる木炭です。表面が黒いので「黒炭」と呼ばれます。白炭に比べて作るのが簡単で、手軽に手に入るので、家庭用やアウトドアに適しています。
- 特徴: 比較的火がつきやすく、火力も安定しているが、燃焼時間は白炭より短め
- 使い方: バーベキューやキャンプの炭火、暖炉や火鉢(ひばち)などで使用される
3. おが炭(おがたん)
おが炭は、木を加工する際に出る「おがくず」という木の細かい粉を圧縮して作った炭です。自然の木ではなく、加工した木材を使っているため、形が四角や丸などそろっていることが多いです。
- 特徴: 燃焼が安定していて、形がそろっているので使いやすい
- 使い方: 飲食店や焼肉店でよく使用される。備長炭に似た性質を持ち、調理に便利
炭火で焼くとなぜおいしいのか

炭火焼は、炭から発生する遠赤外線で食材の内側からふっくらと焼け、独特の香ばしい風味がつきます。さらに、炭火は高温で表面をカリッと焼き、中のうま味や水分、油を閉じこめるので、外はパリッと、中はジューシーに仕上げます。
そして、脂が炭に落ちて炎が上がることで、香ばしい燻煙が食材に移り、深い味わいが楽しめます。
また、こんがり焼き色がつく様子や油がしたたり落ちる視覚からの情報のほか、香ばしい香りの嗅覚の情報、ジュージューという音の聴覚での情報で、焼いているときもおいしさの期待が高まります。
ただし、火おこしや火加減の調整には慣れが必要で、火を起こすのに手間がかかります。

一方、ガス焼きは、火力調整が簡単で、均一にムラなく焼けるのが特徴です。炭の香りはつかないため、食材本来の味を楽しむのに適しています。ガスは安定した温度で扱いやすく、初心者でも簡単に使え、後片付けも楽です。
ただし、ガス火は水分を含み、また空気を温めて食材を加熱するため、食材を直接加熱する炭火のようカリッとした焼き上がりや香ばしい風味は得られません。
炭火焼は風味重視、ガス焼きは手軽さと均一な焼き加減を求める場合に適しています。
バーベキュー前日までに準備する道具や食材一覧
必要な道具

炭
木炭を用意します。1人1kg程度が目安です。バーベキューの規模に合わせて適量を準備します。
湿気を吸った炭は新聞紙などの上の広げて天日干しをして、乾かしてから使用します。水分を含んだまま燃やすと、白い煙が出たり、爆ぜたりして、危険な可能性があります。
水分のほかに臭気を吸っている場合は燃やしたら臭気が出てきてしまうので、バーベキュー用に使うことは避けたほうが良いでしょう。
グリル
炭火用のコンロやグリル、七輪を用意します。グリルにアウトドア用のアルミホイルを引いておくと汚れにくく便利です。ただし通気口をふさがないよう注意してください。珪藻土でできた七輪は温めると赤外線を発するので、炭火の赤外線に加わり、さらにこんがりと焼くことができます。
清潔な網やプレートも必要です。
着火剤と火おこし器
火をスムーズに起こすために着火剤や火おこし器を使うと便利です。送風用のうちわも役立ちます。長めのライターやマッチ、バーナーなども忘れずに用意しましょう。
トング
炭を扱うための長めのトングと、食材用のトングを用意します。さらに、食材用のトングは、生肉などの加熱前の食材をつかむものと、加熱済の食材や生食の食材をつかむものは、食中毒を防ぐために分けるようにしましょう。一目で違いが分かるように、色や柄が違うものにすると間違えません。
その他
いすやテーブルの他、手袋、水、消火道具(火消壺など)も用意します。
皿、アルミ皿、箸などのカトラリー、コップ、竹串、アルミホイル(炭に直接触れる使い方をする場合は高温で溶け出す可能性があるためアウトドア用アルミホイルを使用する)、新聞紙、ウェットティッシュ、キッチンペーペー、タオル、はさみ、ごみ袋、ビニール袋、タッパー、オイル用の刷毛などがあると便利です。皿などが使い捨てではない場合、洗う場所があるならばスポンジなどもあるといいですね。
野外では虫よけスプレーや救急セットも必要です。日陰を作るアイテムがあると、行動範囲が広がります。
食材と調味料

焼肉用のお肉、野菜、シーフードなどの食材と好みの調味料を準備します。食材のカットは事前に済ませておくと当日の洗い物が減り、ゆったりと過ごせます。また、材料に調味料をすり込んだり、漬けたりしておく必要がある場合は、前日までに仕込んでおきましょう。
また、会場に食料品を持ち込む際には、食品が傷まないよう、クーラーバッグや保冷剤が必要です。保冷材は前日までに冷凍庫で冷やしておきましょう。
- 凍らせたペットボトルのお茶やミネラルウォーターを保冷剤代わりに使うと、飲み物は冷えたものを飲めて、帰りの荷物は軽くなるというハックも!
肉の選びかた

バーベキューでは、お肉が主役。炭火焼に適した肉の特徴は、適度な脂肪(サシ)が含まれていることです。炭火の強い火力で脂が溶け出すと、香ばしい風味がつき、ジューシーな食感が生まれます。また、繊維が柔らかい部位は、外はカリッと中はジューシーに仕上がるため、炭火焼に向いています。脂が多すぎず少なすぎない、バランスの良い肉が特に好まれます。

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他にも豚バラや手羽先、串に刺した焼き鳥や、ソーセージなどお好みのものをそろえましょう。
お肉以外にも料理を食べる予定があるならば、肉は1人300g程度を目安に用意するとよいでしょう。
- 牛肉や豚肉はすりおろしにんにく、塩、ごま油をフリーザーバッグなどにお肉と一緒に入れて、もんで下味をつけておくことで、焼き肉屋さんのような味わいが楽しめます。下味のみをつけることで、当日の気分でたれ味も、塩味も楽しめます。
- 豚肉は塩こうじで下味をつけておいてもおいしいです。
- 焼肉のたれに漬け込むと、肉が柔らかくジューシーになるうえ、当日焼いてすぐに食べることができます。
バーベキューにおすすめの材料
シーフード

さんま、アユ、エビ、ホタテ、サザエ、アワビ、はまぐり、牡蠣、干物など
骨がある魚は、数人で分けにくいため、1人で1つ食べきれるサイズのものがおすすめです。
- エビ: 塩をすり込んで、足やしっぽの裏に溜まった汚れを流水でよく洗い、キッチンペーパーで水気を拭き取ります。エビの背を丸めて殻の2,3個目ぐらいの節と節の間に爪楊枝を差し込み、背ワタを取ります。竹串を打っておくとまっすぐ焼くことができます。
- ハマグリ: 塩抜きをしておくと安心です。
- イカ: 内臓と目玉を取り除き、足を切り分けて流水で洗浄。焼く前に胴体に切れ込みを入れると分けやすくなります。
- 海鮮はあらかじめ処理がされた食材を購入すると便利です。
野菜

とうもろこし、ピーマン、パプリカ、ナス、玉ねぎ、しいたけなどのキノコ類、にんにくなど
- 野菜は分厚くカットしたり丸ごと焼いたりすると、焦がしにくく、おいしく食べることができます。
- 玉ねぎなどバラバラになりやすい食品は串にさすと動かしやすくなります。
- アルミホイルでカットした野菜を包んで焼くと、蒸し焼きにでき、火が通りにくい野菜にもおすすめです。
- トウモロコシなど皮があるものは皮ごと焼くと水分が逃げず美味しく加熱できます。皮がない場合はレンジにかけたり下茹でしたりと、下準備で加熱してから焼くと、焦げにくいのでおすすめです。
- にんにくはアヒージョのようにして食べる場合は皮をむいておきましょう。
調味料

塩、スパイス、タレ、レモン汁、刻みねぎ、わさび、にんにくチューブ、柚子胡椒、マスタード、オリーブオイル、醤油、味噌、バター、焼きそばソースなど
その他

ご飯やパン、中華麺やパスタ、水、飲料、氷、など
マシュマロやフルーツなどのデザートも忘れずに!
- 焼き始めるまでの空いた時間の前菜として、野菜スティックやピクルス、唐揚げなどの副菜があると、待ち時間も楽しく過ごせます。サンチュなど、お肉に合ってすぐに食べられる野菜も用意しておくと喜ばれるでしょう。
- 焼きおにぎりを作る予定があるならばおにぎりを、麺類を作る予定ならば焼きそばやパスタの材料も準備が必要です。
確認しておくこと

まず、天気予報を確認して、天候に応じた服装や装備を用意しましょう。風の強さもバーベキューでは重要な確認事項です。軽くて飛ばされそうなものを持って行くときは注意しましょう。
一緒に行くメンバーに、時間や集合場所、人数や持ち物を連絡することも大切です。
会場や施設を使う場合は、予約など連絡が必要な場合もありますので、入念に確認しておきましょう。
いよいよバーベキュー当日!炭のスムーズなおこし方
当日のバーベキューで最も重要な準備の一つは、炭火の火おこしです。火をおこしている最中は風が吹くと火が消えてしまうため、風よけのため、板で囲んだり、着火用の缶を置くと効率的です。
ここから、効率のいい火のおこしかたについて、具体的にどのように準備を進めるべきか、3ステップで詳しく説明していきます。

①炭に火をつける
小さい炭から大きい炭へ火を移していきます。
着火剤、ガスバーナー、火起こし器などを使うとスムーズに火をつけることができます。早速それぞれのコツや注意点を見ていきましょう。
着火剤を使う場合

着火剤を使用して火をつける場合は着火剤の上に小さな木炭をいくつか置いて、火をつけて炭に火を起こしていきます。ジェル状の着火剤の場合は、小さな炭に着火剤を塗って、火をつけましょう。
空気の温度が上がり上昇気流が起こるため、空気の流れが上にいき、空気の流れに沿って炎も上昇するので、着火剤の上に火が起きやすい炭を置くと自然と火が炭に点火します。
火がついている状態で着火剤を足すことは危険なのでやめましょう。特にジェル状の着火剤は、ふたを開けたまま火の近くに行くことが無いように注意してください。
新聞紙を着火剤として使用することは、燃えた小さな破片が風で舞い上がり、服やテントに穴をあけることがあるため、強風の日は避けたほうが良いでしょう。新聞紙は、一気に燃えて灰が舞いやすいので雑巾の水を絞るようにねじって固くして井桁状に組み、周りを炭で囲むとよいでしょう。
また、ガソリンや灯油は揮発するため、バーナーなどを使用した際に空気中で引火し、やけどを負う可能性がありますので使用は避けましょう。
ガスバーナーを使う場合

ガスバーナーで火を起こす場合は、小さめの炭の一カ所に火を当て火を起こします。
火起こし器を使う場合

火おこし器の場合は、器の下から火をつけて炭に火を移します。
- 旅館の会席料理や鍋のお料理などで使用される固形燃料は、燃料がなくなるまで炎が出続けるアイテム。固形燃料を取り囲むように炭を積み上げ、火をつけて、固形燃料がなくなるまで放置すれば、簡単に炭に火をつけることができます。
②炭を並べる
小さな木炭に火が付いたらそこから順次大きな木炭をキャンプファイヤーのように井桁状に置いて、火を移していきます。井桁状というのは、名前の通り、漢字の「井」の形で、互い違いに組んでいくということです。火をおこしている段階では、大きすぎる炭は、砕いて使います。
詰め込みすぎず空気の通り道を作るように配置しましょう。
うちわを使用する場合は下から上に扇ぎます。灰が舞い上がるため、周りに注意しましょう。火が付き始めたら、10~20分触らずに炭が白くなるまで動かさずに待ちます。
③火加減を調整

炭が白くなってきたら、全体に火が回った証拠ですので、炭の山を崩してグリルの半分に寄せ、強火ゾーンと弱火(保温)ゾーンを作ります。または、中央に少し水を張った油受け皿を置きじっくり焼けるゾーンを作り、両端に炭を置く(片方は炭を多めに置いた強火ゾーン、もう片方は炭が少なめの中火ゾーン)配置も、火力調整が細かくできておすすめです。
火が強すぎる場合は、灰をかけて調整できます。
炭火で調理する際は、炎が出ている状態ではなく、炭が赤く熱せられた熾火(おきび)の状態が理想的です。この状態だと火力が均一で、安定した熱が食材に伝わり、ムラなく調理できるため、焦げにくくおいしく仕上がります。
また、網の上から約5cmの位置に手をかざし、5秒間ギリギリ耐えられるくらいが、火力が強すぎず弱すぎないちょうど良い状態で、食材がムラなく焼けるための理想的なタイミングです。温度は炭の量で調整しましょう。
オリーブオイルを刷毛で塗った網を置きます。オリーブオイルを塗ることで、食材が網に付きにくくなります。
食材を美味しく焼く方法

分厚い食材はしっかり火を通すために取り出しておく
分厚い肉などは、冷えたまま調理すると、中心まで火が通りにくいため、焼く前にクーラーボックスから取り出しておくとよいでしょう。
焼く順番
①脂身の多い肉・ステーキ→②火の通りにくいもの(野菜など)→③味の薄い食材→④味の濃い食材→⑤噛み応えのある物やおつまみ(いか・ししゃもなど)の順番で焼いていくと、うまくいきます。
最後に炭水化物多めのシメ(焼きおにぎり、麺類など)や、デザート(焼きマシュマロや焼きフルーツ)を作りましょう。
火力に合わせて食材を配置
強火ゾーンにはステーキやカルビなどの脂の多い肉、弱火ゾーンには野菜や薄切りの肉を置きます。炭火の強さに注意し、焦げないように焼き加減を調整しましょう。炭火はそっとしておくと灰をかぶり安定しますが、うちわで扇ぐと一気に温度が上昇します。焼き鳥の皮など高火力で調理したい食材があるときは、うちわで調整してみましょう。
脂が落ちるときの注意
脂が炭に落ちると、炎が上がることがあります。焦がさないようにするには、トングで肉を移動させて、炎が直接当たらないようにします。こまめにひっくり返し、均等に焼くことが大切です。
また、油を炭にかけ煙を上げて燻したいときは、肉を中央に置き、周りに油をかけるようにしましょう。
じっくり焼く
肉など油が多いものを焼く時のコツ

炭火で肉を焼くとき、長時間加熱すると肉が固くなり、パサつく可能性があります。最初に強火で肉の表面を素早く焼き固め、肉汁を閉じ込める「壁」を作ります。その後、強い炭火から少し離して、弱火でじっくり火を通すのがコツです。
大きな塊肉などじっくり焼きたい場合は、油が炭につくことを防ぐために、肉を中央に置き、肉の下の油受け皿を置いて周りに配置した炭で焼き上げるのがいいでしょう。
炭火焼肉は、外側をカリッと焼いて中はジューシーに仕上げるのがポイントです。焼きすぎないように、こまめに様子を見て、食材がベストな状態で食べられるようにしましょう。
また、焼き上がった肉を網の脇で5分ほど休ませると、肉汁が落ち着きジューシーさが増します。アルミホイルのふたをかぶせてもOK。すぐに食べない場合も、皿に移して冷めると固くなるので、網の温かい場所に置いておくことで、おいしさを保つことができます。
シーフードを焼く時のコツ

シーフードを焼くときの基本は、水分をしっかりとることです。
ホタテは殻から外し、殻の上でひっくり返し両面焼けるようにしておきます。身が白っぽくなったらバターやしょうゆをかけて、温めて食べます。
鮎の塩焼きでは、まず口や目から縫うように体全体に串を打ち、ヒレに化粧塩・全体に軽く塩をします。串が短い場合は、おなかから背中にいくつか刺すとよいでしょう。頭を下にして、または隠し包丁が入れてある面を下にして(頭が右を向いて状態で)中火、または強火の遠火で焼くと、余計な水分が口や切り口から出て、美味しく焼けます。ひっくり返した時にアルミホイルでふたをして焼くと全体に火が入り、体全体にこんがりとした焼き目がついたら焼き上がりです。
サンマは、皮が網にくっつかないように、塩を振って水分を出し、しっかりふき取ることと、焼き初めに何回もひっくり返して強めの火で焼き、皮を乾かしてから全体に火を入れることがコツです。弱火ゾーンに置き、アルミ皿を上からかぶせ、その上に焼けた炭を乗せてやくと、火が直接当たることを防ぎ、身が崩れにくくなります。
エビやカニは殻の中で水分がぐつぐつと煮立っていたら、貝類は殻が開くと、焼き上がりの目安になります。
野菜を焼く時のコツ

野菜はオリーブオイルを塗ってから焼くと、焦げにくく、かつジューシーに焼きあがります。弱火でじっくり焼きましょう。
アルミホイルなどで包んで蒸し焼きにするのもおすすめです。
串に刺すと移動しやすく、食べやすくなります。木製の串を使う際は、使用前に10~20分お湯に浸しておくと、串が焦げにくくなります。1本の串ごとに同じ加熱時間のものを刺すようにしましょう。
野菜を丸ごと焼くと、水分が逃げずにジューシーに焼けます。ナスやパプリカなどは、わざと皮が焦げるまで焼き、皮を取り除いてとろとろの中身を楽しむという方法もあるそうです。
にんにくやきのこ・トマト・ブロッコリーと、水分を取り塩コショウやスパイスソルトなどをあらかじめ振っておいたシーフードミックスをアルミ皿に入れ、オリーブオイルを注いで弱火でぐつぐつ煮込むアヒージョも、パンをつけたりパスタに絡めたして食べるのにおすすめです。
炭火焼ならでは!キャンプ料理のレシピ
鶏肉を宮崎県の郷土料理「地鶏の炭火焼」風に焼き上げるポイントをご紹介。
また、炭火では網の上で焼くだけではなく、アルミホイルなどで包んで炭火の中に入れてじっくり焼く方法もあります。芋や果実を焼くと、甘みが引きだされ、さらに美味しくなります!ぜひお試しください。
「地鶏の炭火焼」風に焼き上げるポイント

材料
- 地鶏もも肉 300g
- 塩 適量
- 黒こしょう 適量
- ごま油 少々
作り方
- 地鶏もも肉を一口大に切り、粉末出汁や塩、黒こしょうをもみこんでしっかり下味をつけます。
- 火が強いところで焼きます。
- 油をかけたり、固まった油を鶏肉と一緒に転がして油をまとわせたりして、炎と煙を立てます。
- 網の上で転がして焼きます。
- 肉がふわっと膨らんできたら中の肉汁が溶け出している証拠で、食べごろです。
風味豊かな黒い鳥の炭火焼が完成です!
ベイクドポテトのレシピ

材料
- じゃがいも(中サイズ) 1〜2個
- バター 適量
- 塩、胡椒 少々
- アウトドア用アルミホイル
作り方
- じゃがいもをよく洗った後、芽をとり、皮付きのままフォークで数か所穴を開けます。
- じゃがいも全体をアルミホイルで包みます。
- 炭火の中の弱火ゾーンに入れて、20〜40分ほど焼きます。竹串を刺してスムーズに通ればOK。
- 焼き上がったら、バターと塩、胡椒で味付けして完成です。
炭火でじっくり焼くことで、ホクホクのベイクドポテトが楽しめます。にんにくやさつまいもを同じように焼くのもいいですね!
焼きりんごのレシピ

材料
- リンゴ(中サイズ) 1個
- バター 1〜2枚
- シナモン 適量
- 砂糖やハチミツ(お好みで)適量
- アウトドア用アルミホイル
作り方
- リンゴの芯をくり抜き、バターと砂糖、シナモンを中に詰めます。
- リンゴ全体をアルミホイルで包みます。
- 炭火の弱火ゾーンに置き、約20〜30分焼きます。
- 柔らかくなったら完成です。
アイスクリームを添えると暖かいりんごと冷たいアイスクリームが混ざり合って、素敵なマリアージュが誕生します!
後片付け
バーベキューが盛り上がった後、忘れてはいけないのが後片付けです。片付けをしっかり行うことで、次回のバーベキューをより快適に楽しむことができ、周囲の環境にも配慮できます。炭火の消火や道具の洗浄、ゴミの分別など、片付けは手間がかかりますが、丁寧に行うことで安全に終わらせられます。ここからは、効率的に進めるための後片付けのポイントを紹介します。

炭の消火方法
灰をかけたり、火消壺に入れて、酸素を遮断して消火しましょう。炭は見た目には消火されたように見えても、中でまだくすぶっていて高温な場合がありますので注意しましょう。
地面に置いて芝を焦がしたり、土の中に埋めて他の人にやけどを負わせるなど、迷惑で危険なことはやめましょう。
また、熱い状態のまま水をかけると、蒸気でやけどをしてしまいます。さらに消火に使用した水も、炭は有機物ではないので自然には還らないため、水を消化に使用する場合は水の処理には気を付けなければなりません。
網やグリルの清掃

使用した道具は、熱いうちに水をかけないようにしてください。水蒸気で火傷する可能性があり、道具が歪む原因にもなります。
使用した網や鉄板は、焦げや油が付いているので、すぐに熱いうちに金属ブラシなどで汚れを取り除きます。汚れがひどい場合は、熱が冷めた後にお湯や洗剤を使ってしっかり洗いましょう。
グリルなどの油受け皿にたまった油は、ペーパーに染み込ませ分別して、捨てましょう。残った油汚れは、灰をかけ、ブラシなどで軽くで擦るときれいに落ちます。
持ち帰って洗う場合は、新聞紙などに包んで持ち帰ると脂がつかず便利です。珪藻土でできた七輪は水に濡れると割れやすくなってしまうため、濡らさずブラシでごみをはたきましょう。
炭や灰の処分

灰が冷めたら、灰を袋にまとめてゴミとして捨てます。分類の方法は各自治体によって変わるので、調べて処分してください。キャンプ場によっては処理場が設けられているところもあるのでチェックしてみましょう。
炭の残りが再利用できる場合は、完全に消化した後に湿気を軽減する入れ物に保管して、次のバーベキューに着火剤として使うことも可能です。これを消し炭といいます。
周囲の片付け
持ち込んだ道具は、油や土などを拭き取ったり払ったりしてから片付けます。グリル周りに落ちた食べ物のカスやゴミを拾い、分別してまとめましょう。
食材は温度など衛生管理の面から食べきることが理想ですが、持ち帰る場合はタッパーなどの器に入れ、できるだけ冷えた状態で持ち帰るようにしましょう。
完全に火が消えていることを確認して安全に終了しましょう。
まとめ

今回は炭火を使ったバーベキューの方法を紹介しました。
バーベキュー当日のために記事をブックマークをしておくと安心ですね。前日までに、一緒に行く人に記事を共有しておくと準備をスムーズに進めることができるでしょう。
おいしいごはんで楽しい一日になりますように。